日本不整脈心電学会は、2020年に7つの地域に分けた支部を創設し、各支部で地域に根差した活動のひとつとして地方会を開催しています。近畿支部地方会は、今回で4回目を迎えます。第1回(草野研吾会長)は新型コロナウイルス感染拡大防止のためWeb開催となりましたが、多くの演題が集まり盛況に開催されました。第2回(髙木雅彦会長)は現地開催となり、対面討論の良さを再認識できました。第3回は会長をお務めになる予定でした故松井由美恵先生の意を引き継いで行われ、盛会裏に終了しました。
近年、AIや遠隔モニタリングなどを用いたデジタルヘルスケアを活用した医療が著しく進歩しています。不整脈診療の分野でも、新たなエネルギー源を用いたパルスフィールドアブレーション、新規植込みデバイスの開発のほか、薬物治療として抗凝固療法がupdateされ、心不全治療薬の不整脈への有効性も注目されており、知識の習得が必要です。2024年4月からはじまる医師の働き方改革にも注目しないといけません。女性医師支援、ワークライフバランス支援が叫ばれて久しいですが、そもそも専門領域が多岐にわたる不整脈診療を行うためには、医師・看護師・臨床工学技士・臨床検査技師・診療放射線技師および薬剤師などのチーム医療が必須です。複雑化する不整脈診療を多職種の方々とともにどのように維持していくかは直近の課題と考えます。
今回の地方会では、研究内容の発表、難渋症例への診療アプローチ、最新デバイス・薬剤に関する知見を学ぶ一般演題や共催セミナーに加え、実臨床にいかす技能を習得するための若手医師・臨床工学技士向けのハンズオンセミナーなど、日常診療の課題を共有し、解決できるようなセッションを企画いたします。
第4回近畿支部地方会は、2024年11月16日(土)に千里ライフサイエンスセンターにて開催いたします。参加者の住まいから比較的近隣の施設で開催できるのは、地方会の特徴ともいえます。多くの皆様のご参加を心待ちにしております。
第4回日本不整脈心電学会近畿支部地方会
会長 峰 隆直
(兵庫医科大学 循環器内科)